《スタッフコラム》

狂犬病について

フィラリアについて

ノミについて

ダニについて

ノミ・ダニの予防法

.
《スタッフコラム》トップ

.

「狂犬病について」
.

狂犬病は狂犬病ウイルスを保有する イヌ、ネコおよびコウモリを含む野生動物に咬まれたり、 引っ掻かれたりして発症する人獣共通感染症です。
昭和32年までは日本の犬にもこの病気が流行しており、 病気の犬に噛まれて無くなった方も大勢いました。 この病気は、発症してしまうと人も犬も助からない 100% 死亡する恐い病気です。 唯一の予防方法が、ワクチン予防接種で発症を 未然に防ぐことなのです。 日本には無くなった病気ですが、アジア、アメリカ、 ヨーロッパ、アフリカ地域の多くの国で、 犬や家畜、そして野生動物に 狂犬病が発生しています。

日本において狂犬病がみられなくなった最大の要因は 日本が島国であるということです。 世界のなかでは狂犬病が根絶された地域はオーストラリア、イギリス、 台湾、ハワイ等と島国に限られていました。 しかし、イギリスでは1996年にコウモリの狂犬病が見つかり、 またトンネルの開通でフランス等からの狂犬病の侵入がおそれられています。 またオーストラリアのコウモリから狂犬病に類似したウイルスが分離され、 そのウイルスによる患者が1996年に報告されています。 こうしたウイルスによる狂犬病様疾患また コウモリによる狂犬病があらたに注目されてきています。
日本には世界各地よりいろいろな種類の動物が輸入されており、 このうち特に狂犬病に感染する可能性の高い動物である 犬、ネコ、キツネ、スカンク、アライグマについて、 動物検疫所で輸入時の動物検疫が行われています。

皆さんは既にご存じかと思いますが、狂犬病はいまだに世界各地で、 毎年3万〜5万人の命をうばっています。 世界的に見て犬が人への狂犬病の感染源となるケースが圧倒的に多く、 なるべく多くの犬がワクチン予防接種を受けておくことで、 万が一この恐い病気が日本に侵入した 際、 犬に流行が再びおきることを未然に防ぐことができます。
皆さんがお飼いになっているそれぞれの犬に予防接種をすることが、 流行防止につながります。
海外、特に東南アジアで狂犬病が疑われたイヌ、 ネコおよび野生動物にかまれたり、ひっかかれたりした場合、 まず傷口を石鹸と水でよく洗い流し、 狂犬病ワクチンと抗狂犬病ガンマグロブリンを投与します。 狂犬病は一旦発症すれば特異的治療法はありません。 このためできるだけ早期にワクチンと抗狂犬病ガンマグロブリンを 投与する必要があります。
日本では抗狂犬病ガンマグロブリンは入手困難であるそうです。 ワクチンとしてはヤギ脳を不活化したセンプル型のワクチン、 乳のみマウス脳を不活化したフェンザリダ型のワクチン、 組織培養ワクチンとして、フランスのヒト二倍体ワクチン、VERO ワクチン、 ドイツと日本で製造されているニワトリ胚細胞のワクチンがあります。
動物脳由来ワクチンは、副反応が組織培養のワクチンより強いので 避けたほうがよいとされます。 またガンマグロブリンはヒトとウマの2種類の製剤がありますが、 ウマの製剤によるアレルギーが多く報告されているので注意する必要があります。
WHO および日本では暴露後免疫(治療用としてのワクチン)は 接種開始日を0として3 、7 、14 、30 、90 日の6回を推奨しています。

日本では狂犬病が発生していないので、 旅行等で海外にでかけてもその危険性を認識していない人が多く、 イヌに不用意に近づきかまれる例があとを絶たちません。
むやみにイヌや野生動物に接触しないこと、 現地の状況や活動範囲などから危険度を考慮して、 必要があればワクチンをあらかじめ接種するよう勧められています。
海外旅行に出かける際には十分に気を付けましょう。


◇参考資料
厚生労働省健康局結核感染症課・感染症発症動向調査週報
感染症情報センター・日本獣医師会


copyright(c)2003 [Evergreen Dog Field] All Right Reserved
.